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敬老の日と高齢者のための社会

   敬老の日を明日に控え、調べてみました。2024年の今年、新潟県には1,189人(男性153人、女性1,036人)の百寿を迎える方々がおります(9月1日現在、県HPの公表)。大正13年生まれです。同年生まれでは、米国のカーター元大統領が有名ですね。それよりも前にお生まれになった方は、県内になんと2,427人(男性263人、女性2,164人)おります。皆様お元気で!

 

  「年老いた時も、私を見放さないでください。

   私の力が衰え果てても 見捨てないでください。」詩篇71篇9節

 

  これは詩人の切実な祈りです。老年期や苦しいときに強まる見捨てられることへの恐怖を、神に訴えています。去る7月28日、ローマカトリックの教皇がこの御言葉から世界へメッセージを送りました。世界的に独居者やホームで暮らす人が増えているからです。彼らは世の中から取り残された感を抱き、共通して「孤独」に悩んでいます。彼らの心を守るために、教皇は人とのつながりの中で生きていける社会を呼びかけました。「切り捨てのメンタリティ」が世界で広がっていることへの警鐘でもあるようです。

 

 今の時代、私たちは、孤独以外の状況を思い描く想像力が求められます。人とのつながりをサービス化したり、コスト化する社会においては、寂しさを覚える人は当然出てきます。詩人は、そんな私を見捨てないでくださいと訴えつつも、神が創造する世界はそうではないと信じています。そして神が存在するところが私の拠り所ですと告白しました。肉的な弱さの中でこそ大事にしたい。見直したい。それが神と人、人と人との空間とつながりです。